2026年は食物アレルギー分野において重要な制度改正と研究進展が相次いでいます。国内では4月よりカシューナッツのアレルギー表示義務化が施行され、海外では米国FDAの専門家パネルが乳幼児への早期アレルゲン摂取による予防アプローチを正式に支持しました。患者・保護者が今すぐ知っておくべき最新トピックをまとめます。
カシューナッツが特定原材料に追加:2026年4月施行
2026年(令和8年)4月1日、食品表示基準が改正され、カシューナッツが新たに「特定原材料」(表示義務対象)に加わりました。これにより特定原材料は卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに・くるみに加えて、カシューナッツを含む9品目となっています(出典:消費者庁 食物アレルギー表示に関する情報)。
消費者庁の調査によると、木の実類のアレルギー症例数は年々増加しており、直近の調査では鶏卵に次ぐ第2位となっています。木の実類の中でもカシューナッツは重篤なアナフィラキシーを引き起こすリスクが高く、義務表示への追加が必要と判断されました。
経過措置期間と注意点
食品事業者には2028年3月31日まで2年間の経過措置期間が設けられています。2028年4月1日以降はカシューナッツを含むすべての食品への表示が完全義務化されます。経過措置期間中は「カシューナッツ」と表示されていない製品もあるため、お菓子・カレー・スパイスブレンドなど、カシューナッツが使用されやすい食品の購入時にはメーカーへ問い合わせることも重要です。
ピスタチオも推奨表示品目に追加
カシューナッツと同じウルシ科に属するピスタチオも、2026年4月より「特定原材料に準ずるもの」(推奨表示品目)に追加されました。カシューナッツとピスタチオの間には交差反応が知られており、どちらかにアレルギーがある場合は両方に注意が必要です。かかりつけのアレルギー専門医に相談し、個別の検査を受けることをお勧めします。
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FDA専門家パネル:乳幼児への早期アレルゲン摂取を推奨(2026年2月)
2026年2月25日、米国食品医薬品局(FDA)は食物アレルギーに関する専門家パネルを開催しました。このパネルでは最新の科学的エビデンスに基づき、生後4〜6ヶ月からのピーナッツ・鶏卵などの潜在的アレルゲンの早期摂取が、食物アレルギー予防に有効であるとの見解を支持しました(出典:FDA Expert Panel on Food Allergies – 02/25/2026)。
また同年2月18日には、FDAがアレルゲン表示の「しきい値」制度への移行を検討する公聴会も開催しています。食物アレルギーの治療・診断分野では、2024年に承認されたオマリズマブ(ゾレア)が複数のアレルゲンに対する反応しきい値を高める効果を示しており、専門家の間で注目を集めています。
米国のアレルギー患者支援団体FARE(Food Allergy Research & Education)もこのパネルに参加し、診断・治療の革新加速と早期摂取戦略の普及を訴えました(出典:FARE Press Release)。
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日本との比較:早期摂取ガイドラインの現状
米国では生後4〜6ヶ月からのアレルゲン早期摂取が積極的に推奨されるようになっていますが、日本においては国立成育医療研究センターや日本小児科学会が離乳食の段階的な開始を基本としつつ、アレルギーリスクの高い乳児への対応については専門医との相談を推奨するアプローチを取っています(出典:食物アレルギー | アレルギーポータル)。
特に日本では、アトピー性皮膚炎(湿疹)がある乳児は経皮感作(皮膚からのアレルゲン侵入)によるアレルギー発症リスクが高いとされており、早期摂取の前に皮膚の炎症治療を優先するアプローチが重要視されています。米国のガイドラインでも同様の注意が示されており、専門医による個別評価の重要性は両国共通です。なお、アレルゲン表示義務についても、米国が9大アレルゲン(milk, egg, fish, shellfish, tree nuts, peanuts, wheat, soybeans, sesame)を義務対象としているのに対し、日本では2026年4月以降9品目(卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに・くるみ・カシューナッツ)が義務対象となっています。
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まとめ
2026年4月からカシューナッツが特定原材料として追加され、食品表示義務が強化されました。ナッツ類アレルギーをお持ちの方やご家族は、経過措置期間中も商品の原材料表示を慎重に確認し、疑わしい場合はメーカーへ問い合わせましょう。また、乳幼児期の食物アレルギー予防については、早期アレルゲン摂取に関する最新のガイドラインをもとに、小児科医・アレルギー専門医と相談しながら適切なアプローチを選ぶことが重要です。
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