卵アレルギーの息子と8年間——保護者が語る、毎日の工夫と希望の物語

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「まさか、うちの子が食物アレルギーだなんて」——そう思っていた私が、息子の卵アレルギーと向き合い始めたのは、息子が生後6ヶ月のころのことでした。離乳食にゆで卵の黄身を試してみたところ、口のまわりが真っ赤に腫れ上がり、全身に蕁麻疹が出てしまったのです。

あれから8年。今では小学2年生になった息子も、卵アレルギーと上手に付き合いながら毎日を過ごしています。今回は、同じように子どもの食物アレルギーに悩む保護者の方へ、私たちが経験してきたことをお伝えしたいと思います。

目次

アレルギーと診断されたあの日のこと

初めての症状——パニックになった離乳食の日

卵アレルギー対応の代替食材テクニック解説画像
卵なし料理の代替食材テクニック:豆腐・片栗粉・亜麻仁などで卵の役割を補う工夫

あの日のことは今でも鮮明に覚えています。離乳食の本に「卵黄は鉄分が豊富で、生後5〜6ヶ月から試せる食材」と書いてあり、固ゆでにした卵の黄身を少量スプーンにのせて息子の口に入れました。すると数分後、口のまわりから赤みが広がり始め、みるみるうちに全身に蕁麻疹が。息子は大泣きして、私もパニックになりながら夫に電話し、すぐに救急外来へ向かいました。

幸い、その日は抗ヒスタミン薬の投与で症状は落ち着きましたが、担当の先生から「アナフィラキシーの可能性があります。専門医を受診してください」と言われ、正直頭が真っ白になりました。

アレルギー専門医での診断

翌週、近くの大学病院のアレルギー科を受診しました。血液検査と皮膚プリックテストの結果、卵白・卵黄ともに高いIgE抗体が検出され、「卵アレルギー(クラス4)」の診断が下りました。先生から「卵を完全除去するとともに、ごく微量が入っている加工食品にも注意が必要」と指示され、エピペン®の処方も受けることになりました。

帰り道、夫と二人で「これからどうしよう……」と途方に暮れたことを覚えています。でも同時に、「ちゃんと向き合って、この子が安心して食事を楽しめる環境を作ろう」という気持ちも芽生えていました。

毎日の食事作りで工夫したこと

離乳食期〜幼児期:代替食材との出会い

最初に困ったのが離乳食の進め方です。卵を使わない離乳食の情報はなかなか見つからず、試行錯誤の日々でした。そんな中で助けになったのが、卵不使用の食材代替テクニックです。

  • つなぎ・バインダー:片栗粉や豆腐、亜麻仁(フラックスシード)を水で溶いたものが使えます
  • ふんわり感:重曹+酢、または豆腐で代用することができます
  • 卵焼き風:絹ごし豆腐をすりつぶして調味料と炒めると、柔らかくて食べやすい一品になります

「卵なしでもこんなに作れるんだ!」と気づいてから、料理が少し楽しくなりました。卵が入っていない市販のお菓子やパンも意外と多く、ラベルの読み方を覚えてからは買い物も楽しくなりました。

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幼稚園・小学校入学——給食と行事の対応

親として最も不安だったのが、集団生活が始まったときのことです。幼稚園入園前に保育士さんや栄養士さんと詳細な面談を行い、以下のことを確認・共有しました。

  • 息子のアレルゲン(卵および卵を含む加工食品すべて)
  • エピペン®の保管場所と使用タイミング
  • 誤食が起きたときの保護者への連絡フロー
  • お誕生日会やイベント時の代替おやつの事前準備

幼稚園の先生方はとても親身になってくれて、息子専用の食器を色分けして管理してくれたり、お誕生日会のケーキの代わりに卵不使用のカップケーキを手作りしてくれたこともありました。あの温かさは今でも忘れられません。

小学校では給食が始まり、また新たな壁にぶつかりました。給食には卵を使ったメニューが週に2〜3回あり、その都度お弁当を持参するか、代替メニューに変更してもらうか、学校の栄養教諭と何度も話し合いを重ねました。最終的には「卵使用日はお弁当持参、それ以外は除去対応給食」という形に落ち着き、今は安定しています。

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同じ悩みを持つ保護者へ伝えたいこと

正確な情報収集と医師との連携が支え

8年間を振り返って、一番大切だと実感しているのが「正確な情報を得ること」と「医師と継続的に連携すること」です。インターネットには様々な情報が溢れていますが、中には根拠のないものも多く、最初のころは振り回されることもありました。

主治医の先生から「食物アレルギーは適切な管理と経口免疫療法によって、改善できるケースもある」と聞いてから、定期的なアレルギー検査と負荷試験を続けてきた結果、息子のクラスは当初の4から現在は2まで下がりました。まだ完全に卵を食べられるわけではありませんが、少しずつ確実に前進しています。

アレルギーっ子の親同士のつながりが力になる

同じ境遇の保護者との出会いも、大きな支えになりました。地域の「食物アレルギーを持つ子の親の会」に参加したことで、同じ悩みを持つ仲間ができ、実践的な情報を共有できるようになりました。「このお菓子は卵不使用で美味しかった」「この病院の先生が丁寧で良かった」といった生の声は、どんな本やウェブサイトよりも参考になります。

今ではSNSやオンラインコミュニティも充実しており、同じ悩みを持つ親御さんたちとつながりやすくなっています。ぜひ積極的に活用してみてください。

食物アレルギーを持つ子どもを育てることは、毎日の努力の積み重ねです。でも、正しい知識と周囲の協力があれば、子どもたちは笑顔で毎日を過ごすことができます。同じ悩みを抱えるすべての保護者の方に、「あなたは一人じゃない」と伝えたいです。


⚠️ ご利用にあたってのお願い

このブログは、食品アレルギーと向き合う当事者・保護者の経験をもとに情報をお届けしています。アレルギーの症状や体質には個人差があります。

  • 食品の購入・摂取前には、必ずパッケージの原材料表示をご確認ください
  • アレルギー症状や除去食の変更については、必ずかかりつけの医師・管理栄養士にご相談ください
  • 本記事の情報は執筆時点のものです

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食物アレルギーは個人差が大きく、症状の重さも異なります。アレルギーの検査・診断・治療については、必ず医師・専門医にご相談ください

アナフィラキシーなど緊急を要する症状が現れた場合は、直ちに救急車を呼ぶ(119番)など適切な対応を取ってください。当サイトの情報を利用したことにより生じた損害について、当サイトは一切の責任を負いかねます。

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この記事を書いた人

tanyのアバター tany 食品アレルギー情報サイト 運営者

子どもの卵・乳アレルギーをきっかけに、食物アレルギーの情報収集を始めて10年以上。アレルギー科通院・除去食管理・給食対応の経験をもとに、当事者目線の実践的な情報をお届けしています。正確な情報提供を心がけており、医療・食品情報は消費者庁・厚生労働省・日本アレルギー学会など公的機関の情報をもとに記載しています。「アレルギーがあっても、毎日の食事を楽しんでほしい」という思いで運営しています。

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